2006年08月08日

自己の存在証明

久々にちょっとカタめの本を読みました。

人はなぜ認められたいのか―アイデンティティ依存の社会学
石川 准 著


といってもそんなにガチガチではないです。
実は難しいことを一生懸命わかりやすく書いている本なので、素人でも読めます。
ですが、難しいことを簡単に書こうとしているが故に、わかりにくい部分も多々ある、という感じでしょうか。
社会学とか心理学の基礎知識があれば、もっと深い理解ができておもしろいだろうなぁと、本テーマに興味を持つための【きっかけ本】みたいな位置づけ、かな。

ざっくり説明すると、人は生きている様々な場面において、『自己証明』という行動をたくさん行っている、というお話で、その種類や例を説明したり、そのような視点から現代社会における現象を解く、といった内容です。
どんなに本人が自由に、自発的に表現、選択してきたつもりでも、社会の力の影響をたくさん受けているんだよ、と気がつかせてくれます。
一見自由な表現でありそうな「感情」でさえ、無意識のうちに社会の影響を受けたun-naturalな表現であることも多い・・・ということも。

そして、『社会の影響』という呪縛の存在を知った上で、自分や他人の表現や行動の本質をしっかりと考えよう!と、そんなことは書いちゃいないけど、そんなメッセージを伝えている本だと私は捉えました。拡大解釈しすぎかしら・・・?
著者の具体的な意見の押し付けではなく、思考の幅を広げる【刺激】であり、自ら考えることを促すような本でした。基本的に好きです。こういう本。

最近、生物の一種である【人間】の継続的な生存のための必然的な行動、、、といったテーマにとても興味を持っています。
「自分でもよく理解できない行動や表現」のワケも知りたいですし、
全般的に「人の行動や表現」の根源というかカラクリみたいなものを、もっとよく理解したいなぁと。
それにこういうことがわかれば、自分の嫌な行動やネガティブな感情や状態を「制御」することも可能なんじゃないのかしら、、、。

特に、直近の転職活動において、とって憑かれていたかのように『意味』をがむしゃらに求めていた自分の行動は、客観的に見ても不思議で仕方がなかったので、「なるほどぉ。」とすっきりしました。
同時に、今の自分の『位置づけ』『状態』といったことも少しわかったような気がします。

もう1点、本著のなかで印象的だった文章。
「(引用)だれにとっても日常というのはつまらないものだったり、平凡だったり、輝かしい出来事などないし、自分の価値を証明できるチャンスに恵まれる人は少ない。〜中略〜 そういう中で、輝かしいことが起きないような日常を生きていくことになるということをよく知っている立場の人たち、具体的に言うと男の子よりも女の子たち、とくに将来、結婚して専業主婦になるような人生を想定しているような女の子たちというのは、男の子たちよりも早い段階から、「終わらない日常を生きていくためのスキル」、適応するための行き方のコツみたいなものを、じつはもう身につけている」(宮台真司さんという社会学者の主張だそうです)

詳細コメントは敢えて避けておきますが、これを読んで、
「なるほどぉ、、、そういうことか。」と
一瞬で理解が深まりました。これでナゾが解けた・・・ひらめき

こういったテーマには、養老先生や茂木先生の著書みたいな「脳科学」や、今回のような「社会学的」とか、いろいろなアプローチがあるようです。おもしろーい。
知っていると知らないとでは、普段の生活や行動が全然異なってきそうですね。
posted by えり★ at 15:51| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆お薦め☆ (食以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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